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マリみてのこと:関係洗い直し(3)人を尊敬し信頼を得ること

12/22(木)発売の新刊『未来の白地図』の表紙を見ることができました(まんが王HPにて)
登場している花は紅薔薇……に一瞬見えましたが、(赤の)ポインセチアですね。クリスマスシーズンということで。
で、事のついでと言いますか、調べてみました。花言葉。

祝福
……なるほど。

博愛……(・・;)

聖なる願い……ふむ?


私の心は燃えている

……わはははははははははははは(^^;)
思わず笑ってしまいました。

ちなみに、12月22日の誕生花ですって。

さて。

タイトルにあるのは、先に紹介した森薫『シャーリー』の帯に書かれていた言葉です。人間関係の基本かもしれませんね。たとえ主従関係でなくとも、“親しき仲にも礼儀あり”というとおりです。これが見られるのは、志摩子-乃梨子や三奈子-真美など案外多いのですが、さすがに「リリアン女学園」だけあってそのような関係の方が主流になっているのかもしれません。
そして、それを維持しつつ超えていったような関係になっているかもしれないのがこの2人かもしれません。

「義兄弟」的?:柏木-祐麒
 ヘンな意味でなくてですよ、もちろん。柏木が同性愛者であるかどうかにはずっと疑問符がつきまとっており、それがフェイクである可能性が『ミルフィーユ』でずっと高くなりましたから。
 余談ですが、彼は福沢姉弟に出会う以前には、『妹』としての“さっちゃん”や瞳子、『義叔母』としての清子さんの他には誰かを好きになったことがなかったのではないか、などと思うことがあります。その辺りが佐藤聖とある意味かみ合ってしまう理由ではないかと感じることも。
 柏木-祐麒の関係は基本的には先輩後輩です。ただ、信頼関係が強いためにそこにとどまってはいないようです。それは言葉遣いから見て取れます。柏木が祐麒を『ユキチ』とあだ名で呼ぶのは、先輩が後輩を呼ぶという意味ではありがちですが、祐麒が柏木を会話中に「あんた」と呼んでいるなど、ほとんど友人との会話と変わらないということは注目すべきです。一目置いている存在でありながら、『子羊~』では祐巳を運ばせる足として使ったり、祥子をかばおうとしてくってかかるなど、単なる上下関係というよりも親友の間柄というのが見て取れるのです。ここが、「色々と」想像をふくらませることができる要因ともなっているでしょうが、たぶん作者の近くに似たような例があるからでしょう、案外うまくできています。
 性別は違っていても、柏木はこれをふまえて「上のステージを目指せ」と、祐巳に言っているのかもしれません。上下関係として、ある種の主従関係ではなく、対等な関係としての「義姉妹(血縁関係などを意味しない)」を目指せということです。

 ここでも面白いのは祐巳のそれに対する感想、というか、“嫉妬”です。柏木に祐麒が一目置いていることが面白くない(『ミルフィーユ』)、というのは、柏木を意識しすぎているというだけでなく、祐麒に対する独占欲があるような気がしてしまうのですね。祥子に実の弟をかばわれるのに対しても“面白くない”(『子羊~』)と感じてしまうところから見ても。いや、むしろ順序が逆でしょうか。祐麒に対する独占欲があるからこそ、柏木を意識してしまう。祥子に関して、柏木に嫉妬するのと同様に、です。
 あるいは、この関係性に嫉妬しているのかもしれません。先輩後輩でありながら、気の置けない関係になっているということもまた、祐巳にとっては刺激になっているかもしれません。祥子-祐巳の関係は、まだそこまでとは言えないかもしれないですよね。

 ところで、祥子-祐巳について、「スール」の関係を脱して次へ、ということは、小説の中でもほのめかされている部分があるのだと思います。それが、『ミルフィーユ』Pp.188~189のやりとりに現れているでしょう。

わからんものが2つ残っちゃいましたね。しかも……ですよ。うわ~。

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コメント

>>義兄弟的
生徒会の現会長と前会長ですから、リリアン外では唯一「継承」が発生している二人になりますね。祐麒にとっては不本意な事かもしれませんが。柏木は祐麒たちをかまい過ぎて鬱陶しがられてそうです。祐麒は素直ないい子なので、柏木のよいところもちゃんと認めてるんでしょうけど。

投稿: hatikaduki | 2005年12月20日 (火) 02時20分

初めまして(こちらでは、かな)、hatikadukiさま

継承というか、当に後継者の「指名」があったわけで。
祐麒にとっては、不本意でありつつも有意義さも充実さもあるような、複雑なことになっている気がします。もちろん、彼は柏木の良さというか、柏木と行動をともにすることによって得られるものに手応えを感じているでしょう。『ミルフィーユ』で柏木の呼び出しを拒否しなかったのもそのためですし。
うっとうしくもあり、尊敬してもおり、という。

投稿: 冬紫晴 | 2005年12月21日 (水) 01時57分

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