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それは稀なことではなく

 先日アップした考察「」において、間違いが見つかりました。詳しくはそちらの記事をご覧くださいませ。大変失礼いたしました。

 ここのところヒット数が多くなっていたのですが、あれ「アクセス数」をカウントしてまして、サイト内で移動するだけでカチカチ数えてしまう、ちょっと理不尽なカウンターだったので、設定を変えて、数を補正して、たぶんこれで「訪問者数」になるだろうなというものにしました。それでも累計で6000オーバーってかなりのものですね。ありがたいことでございます。
 レスも多少しやすくしました。スパム・荒らし対策のため公開が遅れますが、ご了承ください。また、web拍手もつけてみました。よかったら押してやってくださいませ。
 
 さて。瞳子ちゃんの根っこにある「何か」も気になりますが、それだけでなく、仕事柄どうしても気になることがあります。とりあえず今回はそちらの話になります。
 
 

気になることの一つに、これがどうしてもありました。
 
 瞳子ちゃんが生まれる前、瞳子ちゃんのお母さまに、何があったのか。

 「ハートの鍵穴」(以下「鍵穴」)第0項に、瞳子ちゃんのお母さま(以下瞳子母)の夢が描かれていました。そこで気になる箇所がいくつもありました。

P.104 「寝間着にガウンを羽織ったままの姿」/「いつ、なくなった。」
P.105 「血だけが鮮やかな赤」
Pp.106-107 生まれたばかりの「私の、……赤ちゃん」が枯れ葉となって?腕からこぼれ落ちる

 さらに、意識が混濁しているとこんなことを口走るということですね。

P.109 「-私の赤ちゃんがいなくなった。」

 このあと瞳子ちゃんが自分の母をさして「かわいそうな人」と言っているのはもちろん気になりますが、それは別の機会とします。重要なのはこの夢の意味するところです。
 ここから連想されたのは、やはり、死産でありました。「連れて行く」と言うよりも「いなくなる」「なくなる」という意味合いが強いためです。そして、これはあまり強い根拠とはなりませんが、瞳子ちゃんは一人っ子です。つまり、それ以降子どもができていない。
 瞳子ちゃんを養子に迎えたということの意味するところとしては、やはり、「子供を産まなかった/作らなかった」のではなく「できなくなった」ためではないか、と想像してしまいます。

 このような、出産時に何らかの異常が発生し、母体・胎児ともに重篤な状態に至ることは、決して珍しいことではないようです。
 例えば100胎に1回程度の割合で起こる「常位胎盤早期剥離(じょういたいばんそうきはくり)」というのがあります。簡単に言うと、胎児が母体にいるうちに、異常に早く胎盤がはがれてしまうことをいいます(参照HP;ここここ(より専門的)。現在でも原因は確かでなく、診断も案外難しく、予測も不可能です。その上、胎児の死亡率は50%、母親の死亡率も10%とも言われる、非常に危険な状態に陥ります。さらに、母親は助かったとしても子宮を摘出しなければならない場合もあり、このときは、もちろん、それ以降の出産はできなくなってしまいます。
 未だに妊娠・出産というのは大変なことなのです。そのことは十分に肝に銘じておく必要があります。
 
 そして、この事態が瞳子母に起こった。それも、瞳子ちゃんが生まれる前に。それが正確にいつのことだったのかは全くわかりません。そして、どの程度のストレスが瞳子母にかかったのか、どのようにして日常生活を営めるまでに、瞳子ちゃんを引き取って育てる決意を固められるまでに回復したのか……などの背景についても不明です。
 というより、想像の域を出ません。実際に何があったのかはまだわからないわけですから。

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コメント

 ごきげんよう。
 先日は挨拶もなしのコメントで失礼いたしました。あの後、新刊を読みました。
 マリみてTTの掲示板でのお話も拝見しましたが、こちらのほうに書かせていただきます。
 十六夜博師さまの予想である瞳子の生母死亡を私も予想しています。松平母の子供は死産であったであろうことにも同感です。どのような事情があったのか、それが明かされるのかどうかも含め、すべては次刊以降のことですが、物語的には子供を亡くした母と母を亡くした子供の組み合わせではないかと思います。
 瞳子は自分が養子であることは、三年ほど前の夏休みに西園寺だか京極だかの小娘に告げられる前から知っていたとのことですが、これまで描かれた瞳子の性格からすると、養子であることを知ってそのままにしたとは思いにくく、自分は知らないふりをしたままで実親について何らかの方法で調べようとしたのではないかと思います。瞳子は普通養子のようなので、戸籍を見ることがあれば実の親の氏名等がすぐに分かります。実の親のことを知りながら、母の実家である柏木家でも小笠原家でも、「真夏の一ページ」や「レディGO!」にみられるように、松平の娘としてその場に合わせた振る舞いをしていたとすると、本人には嫌われるでしょうが同情の念を禁じ得ません。
 また、柏木発言の「松平の叔母は病院から直接うちに来て、瞳子と一緒に一月ほど滞在した」を傍証とすれば、瞳子が生まれた場所は松平の病院であって、生母はなんらかの事情を抱えた人であった可能性もありそうです。
 その可能性を考慮して想像すれば、松平の病院で瞳子誕生とその生母死亡、同時期に出産予定であった松平母は死産により以後子供を産めなくなり精神的に不安定に、事情は不明ですが瞳子が松平家の養女となって、退院後柏木家で一箇月ほど共に過ごす、というような経過であろうと思います。この事情も作品中では明らかにされないとは思いますが、瞳子とセーラとの重ね合わせに意味があれば、瞳子は生母死亡を知っていて自らに重ねているためとも考えられ、瞳子の生母は松平夫妻の友人であったのかもしれないと思います。セーラ役をやったのが中学二年ということは、このことを他人も知っていることを知った後ということになりますから、当人にはさらに深い意味があるのかもしれません。
 瞳子の自己評価の低さについては、実の親が誰であるかを知らなければ「どこの誰の子供とも知れない自分」というふうに、親が分からないことをマイナスに受け取っていると考えることができそうですが、誰であるか知っていてさらに母親が亡くなっていることを知ってしまうと「親にとって不要な子ども、母親の命を奪って生まれた子供」などと考え、そんな自分に生きる値打ちがあるのかとまで考えているのではなかろうかと思ってしまいます。……少々妄想が過ぎました
 まとまらないコメントで大変失礼しました。さらなる考察を期待申し上げます。ごきげんよう。

投稿: RS | 2006年10月17日 (火) 20時55分

ごきげんよう。
コメントありがとうございます。

え〜……
実はほぼ全く同じ内容の考察ログを、今日、アップしようとしていたところでした。先に書かれてしまいました……
といいますか、マリみてTTであれだけ考察のネタをばらしていれば、ここまでたどり着けてしまいますわね。
まあ、せっかく書いたログですので、こちらのコメントも引用させていただきながら改訂しつつアップさせていただきます。

普通養子……?あ、「普通養子」という用語があるのですね……早速検索……なるほど、「普通養子」と「特別養子」があるのですね。初めて知りましたです。ありがとうございます。確かに「特別養子」の要件を見ると、瞳子ちゃんは特殊ではありますが「普通養子」になるのかな……
ただ、松平夫妻に引き取られなかったら、保護者不在ということになって、乳児院に行く可能性もあったですよね……
そのため、私は「瞳子母(松平夫人)の死産・異常」は、瞳子誕生の1年〜数年前と考えているんです。
このあたりは新ログで。
それではごきげんよう。

投稿: 十六夜博師 | 2006年10月18日 (水) 01時13分

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